No.104 東京Pride(東京レズビアン&ゲイパレード2006)
               


 実は、私と同業者の方が、東京レズビアン&ゲイパレードの実行委員長Oさん。昨年に続いて今年も大役を引き受けられたことで、2年連続してパレードが行われることになりました。数年間、パレードが途絶えていた時期もあったのです。一銭の報酬ももらわず、全くのボランティアでパレードの準備をやっていくというのは、誰にでもできることではないのです。Oさんの献身的な姿勢には、本当に頭が下がります。


 東京では、レズビアン&ゲイパレードと銘打って実施されていますが、この両者だけではなく、トランスジェンダー、インターセックスの方も含めたLGBTI(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー、インターセックス)のパレードだと位置づけて行っています。今後、名称の検討は必要かもしれません。
 東京の参加者数は数千人。ヨーロッパの各地でも行われていますが、こちらは数万人から10万人を超える参加者数があり、また、市などの公共団体がバックアップしているところも多くあります。「○○Pride」という名称で行われているところが多いようです。

 レインボーカラーはセクシュアルマイノリティの人権を訴える世界のシンボル。どこの国のパレードでも、レインボーカラーが使われています。いろいろな色があって、それが共存して平等に並んでいるというイメージから、多様な性のあり方の人がお互いに認めあって生活していくのだというメッセージがこめられているのでしょう。
 また、ドラァグクイーン(右)の姿も、パレードを盛り上げる華です。今年も、いろいろなコスチュームに身を包んだドラァグクイーンを見かけました。
 「性的少数者への差別ハンターイ」「差別を許さないぞ」とシュプレヒコールするような、これまでのパターンであったデモの態様ではなく、楽しく明るく一般の人を巻き込みながら、そして「共生」を訴えていくという、これまでみられなかった反差別運動のスタイルが、セクシュアルマイノリティの運動には当然の作法として入ってきています。

 ドラァグクイーン(右)の人たちは陽気。そういえば、ゲイって「陽気」という意味があるんだそうですね。深刻な顔しての反差別運動とは、またちょっとちがったスタイル。私はこういったスタイルは好きです。
 そしておなじみ、超有名なキャンディミルキィさん。ずーーっとこのスタイルは変わっていません。このスタイルでランドセルをしょってバイクでサーッと走る。こういうサプライズもいいですね。人がみんな同じありようでは、社会はつまらない。常識にとらわれない生き方があってもいいと思います。

 議員さんの参加もありました。セクシュアルマイノリティの大いなる支援者でもある衆議院議員(社民党)の保坂展人さん(右)、世田谷区議で自らも性同一性障害の当時者で、そういった人たちの人権を訴えて高得票で当選された上川あやさん(左)。そして、大阪府議でレズビアンであることをカムアウトされた尾辻かな子さん。
 とてもすばらしいことなのだけど、でも、多くはいません。ヨーロッパでは、パレードの先頭を堂々と歩かれる市長さんや、国会議長さんがいるというのに。そして、私がストックホルムで目にした公的な観光案内書。パレードのことが大きく紹介されていたのです。さてさて、日本では、公的機関がどの程度バックアップしてくれるでしょうか。
 マイノリティにやさしい社会は、実は、一般の人たちにも優しい社会なのです。格差があることを、それが当たり前だと公言してはばからない政治家、社会保障や福祉を主張する政治家に対して「共産主義者」の言葉を投げつけるような人。ヨーロッパではごく当たり前のことが、日本では罵倒の対象になるとしたら、なんともうすら寒い話だと思ってしまいます。